2014年05月01日

子どもの習い事は“自分の子どもが平凡である”という現実と向き合いたくない親のエゴに過ぎない

4月24日の毎日新聞夕刊に、「ここまで来た!!お子様の習い事 コンピュータープログラミング、0歳からの英語・脳トレ…」という記事が掲載されていました。
 
記事では、「0歳からの英語や小学1年からの受験塾、さらには高度なコンピュータープログラミング教室まで」というように最近の子どもの習い事が様変わりしている現状や、一昔前よりも親が運動やスポーツよりも勉強を重視する傾向にあることを紹介した上で、「早期の習い事は本当に『子どものため』になるのか」と疑問を呈しています。

大体この手の話題になると、習い事を大いにさせるべきという意見と、習い事なんかさせずに自由に育てるべきという意見で対立し、不毛な議論をすることになります。
 
子どもにたくさんの習い事をさせる親は、口では「将来のため」とか「子どもの可能性を伸ばすため」などと言いますが、本当に子どものためだと思っている親はどれぐらいいるのでしょうか。
 
実際、幼少期の習い事でその後の人生が方向づけられる人は、まさにその分野でずば抜けた才能を持ったごく少数の天才であって、大多数の人は習い事とまったく関係のない職業に就くことになります。
 
一切習い事をさせなくても高校時代に出会ったたった一人の先生の影響を受けて学業で大成する人もいれば、あらゆる習い事をさせたにもかかわらず、中学でいじめにあって引きこもりになり大学にも行かずフリーターになったという人もいるでしょう。
 
人生なんて何がプラスに影響するか、いつどこで足を踏み外すか分かりません。
はっきり言って幼少期の習い事以外の要素で決まっていく人生がほとんどです。

むしろ、この習い事をさせておけばこの子はこういう人生を歩めるなどと考えている親がいるとしたら正真正銘のバカです。
 
そういう意味で、不毛な習い事論争はやめにして、もうそろそろ社会的な了解事項として“習い事は子どものためではなく親のためだ”と認めた方が良いと思います。
 
子どもというのは母親のお腹にいる間は無限の可能性を秘めています。
 
まず抱くのが外見に対する夢です。
どんなに両親がブサイクでも「もしかしたら絶世の美人が生まれるかもしれない」とか、両親とも一重なのに「もしかしたらパッチリ二重の子が生まれてくるかもしれない」などと壮大な夢を抱きます。
 
そして生まれてから1歳ぐらいまでは、街を歩けばみんなから「可愛い〜」と言われるため、「もしかしたらこの可愛さは親バカじゃないかも」などと勘違いをします。
 
それが2歳、3歳、4歳と成長するにつれ、我が子より整った外見を持つ子どもがちやほやされているのを目の当たりにして、あのときの「可愛い〜」は単に体の小ささに対してであったことに気づき、自分のDNAをしっかり受け継いだ平凡な外見の子どもを受け入れ、ここで外見に対する夢を捨てることになります。
 
さらに5歳、6歳、7歳と成長すると、外見の代わりに今度は頭脳やスポーツ、音楽の才能に懸け始めます。
そこで登場するのが各種習い事です。
 
ある分野について他の子と一斉に比較されることで、幼稚園や保育園時代でははっきりしなかった能力の差が歴然と現れるわけです。
 
そこで才能がある1%の子どもと、平凡な99%の子どもに振り分けられ、後者に入った我が子を見て「ああ、やっぱり我が子は平凡だったんだ」とようやく長かった夢から覚めるに至るのです。
 
しかし、音楽やスポーツに関しては先天的な才能に左右されるという共通認識が存在していますが、こと勉強に関しては先天的な才能ではなく後天的に伸ばすことができると思われがちで、しかも語学に代表されるように幼少期における訓練が大きく影響すると考える人が少なからずいます。
 
まさに最近の親がスポーツよりも勉強に重きを置き始めているのもそのせいでしょう。
 
生まれる前は無限に広がっていた夢が次第にしぼんでいくのに耐えられず、最後までしがみつきたくなるのが勉強なのです。
サイバーエージェントのプログラミング教室にも、そんな捨てきれない夢を求める親が群がっているのでしょう。
 
要は、習い事は“自分の子どもが平凡である”という現実と向き合いたくない親のエゴに過ぎないのです。

子どものためと言いつつ、裕福な家庭ほど多種多様な習い事をさせたがることがエゴであるという事実を如実に表しています。

身銭を切って己の子どもを通わせることに文句を言う気はさらさらありませんが、これが行き過ぎると、もしかしたら子どもが将来自分から好きになって、人一倍の努力をして遅咲きの才能を発揮していたかもしれないものを、幼少期の強制的な習い事のせいで嫌いになったり、芽が出ないからといって才能がないと捨て去ってしまう危険性が十分にあります。

どれだけの親がそのことを自覚しているかは知るよしもありませんが。


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