2014年05月18日

朝日新聞の中国礼賛コラムの異様

最近、朝日新聞がらみばかりになっていますが、別に意図しているわけではありません。

5月18日の朝日新聞朝刊コラム「日曜に想う」は、無批判に中国の対外圧力を受け入れようとする内容で、まったく理解に苦しみます。

コラムは、
 香港に駐在して1年になるというのに、地元のことば広東語が一向に分からない。
と始まり、香港で広東語が北京語に押されつつあるという話から、中国語そのものの世界での隆盛ぶりに移っていきます。

 韓国では、昇進試験に英語のほか中国語を課す企業が出てきた。タイでは「就職に有利」と大学生が中国語検定試験に列をなす。英国では遠からず小学校で中国語の授業が始まるようだ。
 半世紀前、中国語学習のため若者を国費で留学させたのは東欧などごく限られた国だった。それがいまでは五大陸から年間35万人が押し寄せる。

ここまでは普通の話で、中国の経済力の高まりによって取引相手としての中国という目線で中国語を学ぼうとしている人が増えるのは当然でしょう。日本だって例外ではありません。

しかし、中国大好き朝日新聞の真骨頂はここから始まります。
「このまま中国語が勢力を伸ばすと、いったい何が起こるだろう」と想像し、
 幼稚園児に你好から教える早期教育塾が林立▽北京大や清華大が英米の名門大より人気の留学先に▽中国系IT企業に米国やインドの逸材が続々と入社―。ありうる線だろう
 さらに強大化すれば、来世紀あたり英語にかわって世界言語(リンガフランカ)になるかもしれない。映画から論文まで中国語以外は相手にされず、航空管制や貿易交渉も中国語一本に―。想像するだけでめまいがする

勝手に想像してめまいされても困るんですが。。。

経済力だけを見れば確かに将来的に中国語が世界を席巻する可能性はあり得ますが、中国には一党独裁による民主主義の欠如、立法・行政・司法の三権による抑制均衡の欠如、少数民族に対する人権弾圧、周辺国との国境紛争、台湾問題、毎年数千人に及ぶ死刑執行など、国際社会が無条件に中国の価値を受け入れるには程遠いのが現状でしょう。

むしろ各国は、そんな圧倒的な他者としての中国と対峙していくために中国語を必要としているわけで、中国を尊敬して進んで中国語を学びたいと思っているはずがありません。

中国のことが好きすぎて、そんなことも分からなくなっているのでしょうか。
まさに盲目的な愛としか言いようがありません。

コラムの最後には、
 海でも空でも唐突に「わが領内」と言い出す中国のこと、いつ何どき「今日から東アジア域内の外交通商は中国語を旨とする」式の無体な通告をしてこないとも限らない。というのは冗談にしても、少しは中国一般の人々の胸のうちがわかるよう、私も初歩から中国語を勉強することに決めた。
と締めていますが、「冗談にしても」と言いつつ、少しでもそういう行動を取りかねないと想像することができてしまう中国に対し、朝日新聞はどういう安全保障政策を考えているのでしょうか。

憲法9条で個別的自衛権に限定していれば永遠に平和が保たれるとでも思っているのでしょうか。
甚だ疑問です。

集団的自衛権の行使はそんな対外圧力を高める中国を含めた安全保障環境の変化を念頭に現実的に取り得る方策として持ち出されてきたわけで、ぜひ朝日新聞には一方的に政府を批判するだけでなく対中政策を含めた現実的な安保政策を提示していただきたいものです。


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